ものづくりはもっと「ボーダレス」に
TOP仕事を知るグローバル編 ものづくりはもっと「ボーダレス」に

さらに加速する日本の製造業の「グローバル化」。

私たちYONEZAWAがフィールドとする製造業は「グローバル化」が一つのキーワードとなっています。日本の多くの製造業企業が「グローバル化」を成長戦略の鍵として位置づけ、海外へ進出しています。

ではなぜ、日本企業はこぞって海外へ進出していくのでしょうか?

かつて日本の製造業者は生産コストの削減を求めて、アジア新興国をはじめ世界へ進出をはじめました。大手製品メーカー、部品メーカーの多くが海外現地法人を立ち上げるなど現地生産に取り組みはじめます。同様に、生産設備を扱う工作機械メーカーも、現地での需要を見込んで海外生産拠点へ進出していきます。

ところが近年、これまで生産拠点であった新興諸国は、急速な経済成長により「市場」としても注目されるようになります。とくにタイやインドネシアなどASEAN諸国の成長は目覚ましく、所得水準の上がった現地での工業製品の需要が急拡大を見せています。

需要が高まれば当然、現地での生産を強化する必要があります。製品メーカー、部品メーカーが現地での生産力を強化する。それをサポートする工作機械メーカーも、といった具合に日本のものづくりの「グローバル化」はさらに加速していくのです。

新興国の所得水準別人口の推移(2010〜2020年)
富裕層 上位中間層 下位中間層 富裕層 新興国 | G7

※世帯可処分所得別の家計人口。各所得層の家計比率x人口で算出。
※「新興国」は中国、香港、韓国、台湾、インド、インドネシア、タイ、ベトナム、シンガポール、マレーシア、フィリピン、パキスタン、トルコ、アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア、南アフリカ、エジプト、ナイジェリア、メキシコ、アルゼンチン、ブラジル、ベネズエラ、ペルー、ロシア、ハンガリー、ポーランド、ルーマニアの合計。
資料:経済産業省「通商白書2011年」から作成。
原出所:Euromonitor International 2011

新興国 | G7

※各年1月時点の値(実際のドル円レートのみ、前年12月の平均値)。採算ドル円レートは、輸出を行っている製造業のみの値で、実数値平均。予想ドル円レートは、1年前の調査時点の予想値で、10円毎の階級値平均。
資料:内閣府「企業行動に関するアンケート調査」(各年度)から作成。

今後の国内外の設備投資見込み(今後5年)(企業規模別)
国内設備投資 大企業(n=284) 中小企業(n=3,789)
海外設備投資 大企業(n=174) 中小企業(n=536)
資料:経済産業省調べ(12年1月)

一方、激化する国際市場の中で、切磋琢磨して育った新興諸国のメーカーにも、高品質かつ低価格な製品を生み出す企業が台頭をはじめました。高精度、高品質で圧倒的な国際シェアを誇っていたメインドインジャパンの工作機械ですが、生産現場の立場からみると、さらに安くて品質のよい新興国メーカー製品というチョイスも生まれてきたのです。

たとえば、タイに進出した日本企業が現地のタイ企業から部品を発注。その部品企業が日本商社から台湾メーカーの工作機械を発注・・・といった具合に、国境を幾重にも股にかけた取引が当たり前のように行われています。まさに日本のものづくりは、ボーダレスに広がっていると言えます。

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